開催国特別賞千葉県立 東金特別支援学校

パラリンピアンの講演に感銘を受けた生徒たちの「『I’mPOSSIBLE』を通して学びたい」との声から取組がスタート。「オリ・パラ推進隊」を結成し、学校内にとどまらず、周囲の小中学校・地域に対してパラスポーツの楽しさを伝える創造的な取組を数多く実施。周りの人々の障害に対する意識を変えていきました。

取り組みのポイント

「オリ・パラ推進隊」の活動

自分たちの学びにとどまらず、パラスポーツについて歌った「オリパラソング」や競技を説明するための動画を制作するなど、生徒たちが自らのアイデアを形にし、創造的な活動でパラスポーツの楽しさを積極的に発信していきました。

小中学生たちへパラスポーツの楽しさを伝える

推進隊が地域の学校に講師として訪問し、競技の楽しさを伝える「オリ・パラキャラバン」では、ボッチャのルールを工夫しながら説明し、一緒にプレーしました。「パラリンピックや障害に対する見方が変わった」と感想が届くなど、パラスポーツを通して地域と繋がり、周囲が共生社会について考えるきっかけになりました。

生徒たちの自信も育む

推進隊での活動を通して、「障害のある自分たちからも、障害のない人に伝えられることがある」と、主体的に行動するようになったり、生徒一人ひとりが自信をもって人前で話せるようになるなど、生徒自身の成長の糧になりました。

担当の先生へお話を伺いました

受賞した感想をお聞かせください

この度、このような栄誉ある賞をいただくことができ大変光栄に思っております。この賞は、千葉県立東金特別支援学校の児童・生徒、保護者、共に実践してきた教職員、また地域の方々、そして関係機関すべての方々の御協力があり、受賞させていただいたと思います。この場をお借りして感謝申し上げます。今後はこの賞に恥じることのないように共生社会の実現に向けて特別支援学校から更なる推進に努めていきたいと思います。

『I’mPOSSIBLE』を使った授業やパラリンピック教育に取り組んで、子どもたちにはどんな変化がありましたか?

地域にパラスポーツを広める活動をしている「オリ・パラ」推進隊(以降、推進隊)は主に地域の小・中学校を訪問し、ボッチャを教える活動をしています。今回『I’mPOSSIBLE』を活用し、たくさんのことを学んだことで、「障害があってもみんなと同じようにできることを見せたい」「オリジナルボッチャ動画を作って見せたい」など、推進隊から新しいアイディアや今後に向けての強い意志が見られています。また、そのような姿勢で積み重ねて学習したことで、児童・生徒の自信につながり様々な学習場面でも生かされています。

これからのご自身の活動やパラリンピック教育にかける思いをお聞かせください。

東京2020大会が終わってからが本当のパラリンピック教育のスタートだと感じています。東京2020大会閉幕後に持続可能な教育実践を学校や地域に残していき、インクルーシブな社会づくりにつなげていくことが大切であると思います。そして、この教育実践が5年、10年と自然と継続され、気づいた時に校内や地域の方に「これって、東金特別支援学校の東京2020大会でのレガシーだね」と思っていただけるように努めていきたいと思います。

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